コラム
伝統の製法を大切に ― Rosilyのアタ製品づくり
美しい編み目は、素材づくりから
アタバッグやアタ雑貨を手にしたとき、まず目に入るのは、形や編み目、燻しの色合いかもしれません。
けれども、その美しさを支える仕事は、編み始める前から続いています。素材を細く裂き、一つひとつ手で編み、天日で乾かし、煙で燻す。いくつもの工程を経て、ようやく一つの製品になります。
Rosilyが大切にしているのは、こうした伝統の製法です。職人の手と、自然の力によって生まれるアタ製品。その作り方をご紹介します。
素材を細く、均一に裂く
最初に行うのは、植物のアタを、編むための細い素材に整える作業です。一本ずつ手作業で裂き、太さをそろえていきます。この段階での丁寧な仕事が、仕上がりの編み目に表れます。
自然の素材は、初めから同じ太さや形をしているわけではありません。それを編みやすく整え、美しい製品につなげていく。完成した姿からは見えにくい部分にも、職人の技術があります。
一本ずつ編み、形にしていく
細く裂いたアタを使い、バッグやかごの形に編み上げていきます。素材が細くなるほど、同じ大きさに仕上げるためにも、多くの編み目が必要になります。細かな編み目の向こうには、それだけの手の動きと時間があります。
Rosilyが大切にしているのは、細かさだけではありません。編み目が整っていること、形が美しいこと、そして全体のバランスが取れていること。一つの特徴だけでなく、製品全体を見ています。
素材の個性を生かす作り方
アタは植物です。素材そのものに曲がりがあり、手で編むため、仕上がりにも少しずつ違いが生まれます。すべてが同じ姿に仕上がるわけではありません。
Rosilyでは、編み上げた形を木工用ボンドなどで固めて整える方法に頼らず、素材と編む技術を生かした作り方を大切にしています。
自然素材ならではの表情を残しながら、丁寧に仕上げる。その積み重ねが、一つひとつの個性につながります。
天日で、しっかり乾かす
編み上げたアタ製品は、天日で乾燥させます。屋根の上や広場に並べられたかごの姿からは、ものづくりが現地の暮らしとともにあることも感じられます。
日差しの下に並べて乾かす作業にも、手間がかかります。雨が降り始めれば、濡れない場所へ移さなければなりません。天候を見ながら進める、自然とともにある仕事です。
編み終えたら、すぐに完成するわけではありません。乾燥もまた、製品を仕上げるために欠かせない工程です。
虫やカビから守る、伝統の燻し
編み上げ、しっかりと乾燥させたアタ製品は、ヤシの実の外側にある繊維状の皮を燃やし、その煙で燻して仕上げます。
湿気が多く、虫も多いバリ島で、暮らしの道具として使い続けられるように。燻しは、防虫・防カビを目的とした大切な工程です。
アタ製品の独特な香ばしい匂いや色合いも、この燻しから生まれます。見た目を整えるだけでなく、日々使う道具として仕上げる意味があります。
Rosilyが伝統の製法を大切にしているのは、その一つひとつの工程に、長く使うための知恵があるからです。
手間を重ねた一品を、暮らしの中へ
素材を裂く人の手、編み上げる人の手、乾燥や燻しを見守る人の手。アタ製品には、完成した姿だけでは分からない仕事が積み重なっています。
バッグを持って出かけるときや、食卓でかごを使うとき。その編み目に少し目を向けていただくと、作り手の仕事を身近に感じられるかもしれません。
私たちは、こうした手仕事を大切にしながら、日々の暮らしで長く楽しんでいただけるアタ製品をお届けしていきたいと考えています。
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