コラム
アタ製品のはじまり ― 神事の盾からバッグへ
神事の盾から、今のアタバッグへ
今、私たちが手にしているアタバッグやかご。そのはじまりの一つに、バリ島・トゥガナン村の神事で使われてきた、編み物の盾があるとされています。
神様に祈りを捧げる場で使う道具を編んできた手仕事が、形や使い道を変えながら、今のアタ製品へとつながってきました。
編み目の美しさだけでなく、その向こうにある村の文化も知ると、お手元のアタ製品が少し違って見えるかもしれません。

村で受け継がれてきた「ムカレカレ」
トゥガナン村には、「ムカレカレ」と呼ばれる神事があります。「ペラン・パンダン」とも呼ばれ、戦いの神インドラに祈りを捧げる儀式です。
参加者は、とげのあるパンダンの葉を束ねて持ち、互いに打ち合います。そのとき、身を守るために使うのが、アタで編まれた丸い盾です。
村の人々が集まり、見守る中で行われる、大切な伝統行事です。

盾や供物の器が、アタ製品のルーツの一つ
インドネシアの文化遺産資料では、神事に使う盾のほか、お供え物を載せる器や、葉をかんで楽しむ嗜好品「キンマ」などを入れる容器が、初期のアタ工芸として紹介されています。
アタ編みは、村の祈りや暮らしと結びついた道具をつくる手仕事でもあったのです。
盾だけがすべてのアタ製品の始まりというわけではありませんが、神事の道具を編む技術が、今の製品へとつながるルーツの一つになっています。

村の手仕事が、海を越えて届くまで
やがて、村を訪れた旅行者が、その編み物に関心を持つようになりました。大学がまとめた村の記録にも、旅行者の求めに応じて、職人が容器や盆などへと形を広げていったという話が紹介されています。
村で使う道具を編んできた技術に、新しい形や使い道が加わり、バッグやかごなど、多様なアタ製品が生まれてきました。
現在、バリ島のアタ製品は、主にお土産として販売されたり、海外へ輸出されたりしています。バリ島現地では、ホテルやサロンなどでも使われています。
村の神事に結びついた手仕事が、旅のお土産となり、海を越え、誰かのお出かけや食卓の一部になる。その歩みに、私たちはアタ製品ならではの魅力を感じています。

編み目の向こうにある、村の文化も一緒に
Rosilyでは、バリ島の職人たちに直接製作をお願いし、アタバッグや生活雑貨を日本のお客様へお届けしています。
お客様にお届けするバッグやかごは、神事の盾そのものではありません。けれども、村で受け継がれてきた編む手仕事が、その背景にあります。
神様に祈るための道具から、日々を楽しむための品へ。使い道が広がっても、一つひとつを人の手で編み上げる仕事は、今も続いています。

お手元のアタ製品を眺めるとき、その編み目の向こうに、トゥガナン村の風景や、職人が手を動かす姿を思い浮かべていただけたらうれしく思います。
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村の手仕事から生まれるアタバッグや生活雑貨を、オンラインストアや百貨店イベントでご紹介しています。
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