コラム
赤や黒のアタ製品を扱わない理由
「黒や赤のアタバッグはありませんか?」
秋から冬にかけて、「黒や赤のアタバッグはありませんか?」というお問い合わせをいただくことがあります。秋冬の装いや、お着物に合わせて探される方もいらっしゃいます。
実はRosilyでも、20年以上前、アタ製品を扱い始めた頃に、着色されたアタバッグを販売したことがありました。
現在取り扱っていないのは、そのときの経験と、アタ本来の風合いを大切にしたいという思いがあるためです。
使っていただく中で分かった、色移りのこと
当時販売していた着色されたアタバッグでは、塗料が手や洋服に付着することがありました。また、バッグに合わせて赤や黒に染められた革の持ち手から、汗によって手に色が移ることもありました。
気に入って選んでいただいたバッグでも、持つたびに手や洋服への色移りが気になるようでは、安心して使っていただけません。
こうした経験から、Rosilyでは着色されたアタバッグの取り扱いをやめました。
燻しから生まれる、自然な色合い
もう一つ大切にしているのが、伝統製法によって生まれるアタの色合いです。
Rosilyのアタ製品は、職人が編み上げた後、天日干しをし、ヤシの実の繊維状の外皮を燃やした煙で、3日3晩かけて燻し上げます。
この工程によって生まれる茶色は、塗料で付けた色ではありません。自然素材と手仕事によるため、一つひとつに色合いの違いがあり、それもアタ製品の個性です。
使い込むほどに深い飴色へと変化し、艶を増していく。その移り変わりも、アタ製品を長く使う楽しみの一つだと考えています。
年月を重ねる楽しみを、お届けしたい
塗料で着色されたアタバッグでは、使い続けるうちに塗装の状態や風合いが変わり、自然な色合いのアタとは異なる表情になることもあります。
Rosilyが大切にしたいのは、素材そのものの風合いを感じながら、年月とともに変わっていく姿を楽しんでいただくことです。
そのため、現在は赤や黒に着色されたアタバッグを取り扱っていません。天日干しと燻しを施した、自然な色合いのアタバッグとアタ製品をお届けしています。













