<長さ224cm 幅99cm コットン100%>
バティックとは、本来“ろうを使って模様を描き、染め分ける技法によって作られた布”を指します。
こちらの作品は、インドネシア中部ジャワの港町プカロンガンで制作された、奉公会(ホコカイ)様式のバティックです。
黒と白の鱗状の地文を細密に描き込み、その上に桜風・菊風の花を重ねるという、この様式ならではの大胆さと緻密さを併せ持った構成が魅力です。
制作はチャンティンでの手描きによってろうを置き、染め、再びろうを置いて色を重ねる工程を繰り返す伝統技法によって行われています。
花弁の一枚一枚、線の揺らぎ、染料の深みまでが職人の手仕事によって生まれ、手描きならではの奥行きと品格を備えた一枚です。
本作は、インドネシア中部ジャワの港町プカロンガンで制作された、奉公会(ホコカイ)様式のバティックです。
プカロンガンはジャワ島北岸に位置し、古くから交易で栄え、多文化が行き交った土地として知られています。
奉公会様式は日本占領期に、日本的な意匠を積極的に取り込みつつ、ジャワの感性で再構成された様式であり、桜風や菊風の花を大きく配する点に特徴があります。
本作の地文は、黒と白の対比による鱗状の幾何学文様で全面が埋め尽くされ、緻密な規則性が布全体の基盤となっています。
一つひとつの鱗形は細い線で区切られ、リズムよく連続することで、静かな緊張感と奥行きを生み出しています。
この均整の取れた地文が、上に重ねられる花やリボンのモチーフをより一層引き立てています。
その上層には、房飾りを思わせるリボン帯や、しなやかに流れる花枝が重ねられています。
桜風や菊風の大輪と、それを取り巻く小花が、橙・黄・赭(あかつち)色などのあたたかな色調で描かれ、黒白の幾何学との対比によって、いっそう華やかな表情が際立ちます。
構成はパギソレ(二分構成)ではなく総柄で、画面全体に連続性と流動感をもたらしています。
桜風の花は、門出や再生、新しい季節の始まりを象徴するとされ、菊風の花は長寿や繁栄を表すモチーフとして用いられています。
これらを一緒に描くことで、吉祥性の高い文様構成となり、祝祭や婚礼といった晴れの場にふさわしい意匠となっています。
花々が重なり合うように散りばめられ、布全体に生命力と明るさを与えています。
港町プカロンガンは、古くから交易によって多文化が交差してきた場所です。
そのため、日本的な幾何学や強い色の対比といった要素も自然に受け入れられ、地域の美意識や伝統的なバティック技法と融合していきました。
本作にも、そうした多文化が溶け合った時代の空気が、静かに、しかし確かな存在感をもって刻まれています。
制作はチャンティンによる手描きのろう置きを基礎とし、色ごとに防染を行いながら、染料を段階的に重ねる方法で仕上げられています。
線の太さや点描の密度を巧みに変えることで陰影が生まれ、リボンの曲線や花弁の起伏が立体的に際立っています。
ろうの温度や道具の圧の加減によってにじみを抑え、鋭い白抜きを保つ職人のコントロールの確かさが見て取れます。
地文の鱗状パターンは、一本ごとの線を均一に刻む根気のいる仕事であり、布全体の緊張感と品格を支えています。
周囲には小花の帯が巡らされ、画面を柔らかく引き締めることで、装束としての格を保つ構成となっています。
日本的な象徴とジャワの伝統が交錯したこの意匠は、占領期という時代を背景に生まれた美の結晶であり、当時の祝祭や婚礼の装いとして纏われていたであろう一枚です。
洋服の生地として仕立てると、ワンピースやスカートにしたときに、手描きならではの風合いがそのまま装いのアクセントになります。
また、大きめのサイズを活かしてテーブルクロスとして広げたり、棚や家具の上に敷いたりすると、空間に柔らかな彩りが加わります。
壁に掛けてタペストリーとして飾れば、模様の奥行きが際立ち、お部屋の雰囲気を大きく変える存在になります。
さらに、ベッドに掛けてベッドスプレッドとして使うと、寝室が一気に華やぎ、毎日の生活に美しいアクセントを添えてくれます。
用途に合わせて楽しめる、自由度の高い一枚です。
ご購入の前に、以下をご理解ください。
※ 手作りのため、わずかな色飛びが見られる場合があります。
※ 写真ではできる限り実際の色を再現していますが、多少の差が出ることがあります。
Rosilyでは、できるだけ状態のよい布を選び、お値打ちにお届けできるよう努めています。
この商品は、Rosilyの健が推薦します!(2025年11月20日)


















